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Astro-E衛星に搭載された観測機器

(打ち上げ前の資料から)

X線望遠鏡(XRT)

現在観測中の「あすか」衛星搭載のX線望遠鏡の有効面積と、結像性能をどちらも倍近く改善した、新しいX線望遠鏡(口径40 cm、焦点距離4.5 - 4.75 m) が5台搭載されます。その特徴は極めて軽量ながら、10 キロ電子ボルトに近い高エネルギーX線に対しては世界最大級の感度を持つことです。特にあすか以来の、日本独特の伸展式光学台(伸展長1.4m)を用い、欧米の大型X線天文台に比べて、小型ながら大面積を実現しました。
XRTの写真
担当:名古屋大学、宇宙科学研究所、 NASA Goddard研究所
冷凍機システムの写真
高分解能X線分光器(XRS)

5台の望遠鏡の内の1台の焦点面には、これまでのX線検出器に比べて、一桁も波長分解能の高い、高分解能X線分光器(マイクロカロリーメータ)が搭載されます。この検出器の原理は、絶対温度約0.06度の極低温に素子を冷し、X線入射に伴う素子の微弱な温度の上昇から入射X線のエネルギーを極めて精度良く決めるものです。このような検出器が衛星に搭載されるのは、はじめてです。動作に必要な極低温を軌道上で実現するため、宇宙で動作する、断熱消磁型冷凍機、液体ヘリウム容器(絶対温度1.2 度)、固体ネオン容器(絶対温度17 度)の3段階の冷却システムが新たに開発されました。観測は、0.5 キロ電子ボルトから12キロ電子ボルトの範囲で行われます。 XRSではこれらの冷媒の消費のため、観測期間は打ち上げ後、2年間と予想されます。
冷凍機システム
マイクロカロリメータの写真
マイクロカロリメータ
担当:宇宙科学研究所、NASA Goddard 研究所、東京都立大学、ウィスコンシン大学、理化学研究所
XISの写真
X線CCDカメラ(XIS)

5台のX線望遠鏡の内、4台の焦点面上に、X線CCDカメラが搭載されます。このCCDカメラは、0.5キロ電子ボルトから12キロ電子ボルトのX線領域で、広い視野での撮像を行いながら精度の高い分光を連続的に行うことが可能です。これはX線領域で過去最高品質の色鮮やかな動画を撮る事に相当します。4台の望遠鏡を合わせると、高エネルギーX線に対して、世界でも最大級の有効面積を持つことになります。
担当:京都大学、大阪大学、宇宙科学研究所、マサチューセッツ工科大学(MIT)
HXDの写真
硬X線検出器(HXD)

X線望遠鏡でカバーされるX線の何十倍ものエネルギーを持つ硬X線からガンマ線の領域を観測するため、硬X線検出器が搭載されます。このように高いエネルギーまで観測できる装置が衛星に搭載されるのは、日本で初めてです。この検出器はガドリニウム・シリケート結晶を用いた無機シンチレータ(GSO)とシリコン検出器を組み合わせたものです。筒状に伸びた井戸型シンチレーターによって周りからの雑音ガンマ線を低減するなど、様々な工夫により、このエネルギー領域で、これまでにない、高感度の観測が可能になります。
担当:東京大学、宇宙科学研究所


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X線グループホームページ
JAXA 宇宙科学研究本部 高エネルギー天文学研究系

Last Modified: Sunday, 05-Oct-2003 20:11:09 JST