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XISドア開け、ファーストライト

8月12日夕方から13日夕方にかけた運用で、4台のX線CCDカメラ(XIS)のカバーを開きました。その結果、小マゼラン星雲にあるE0102.2-7219と呼ばれる超新星残骸(星の爆発の痕)のX線望遠鏡による像をXISにより観測することに成功しました。

4台のX線CCDカメラ(従来型より性能を向上させた2種類のCCDを搭載)で得たX線像を図1に、また、その像から得られたX線スペクトルを図2に示します。まだ詳細な較正は済んでいませんが、X線スペクトル(図2)には、高温ガス特有の輝線が多数見えており、これまで見えにくかった500-700 eV付近の輝線をくっきりと示しています。 これは世界最高の性能を示しているものです。 このエネルギー帯に見える輝線は、窒素や酸素が出すものであり、「すざく」の観測により、生命のもととなるこれらの元素の宇宙における生成・流転について、新しい知見が得られることが期待されます。

X線望遠鏡は、JAXA名古屋大学NASAゴダード宇宙飛行センターほか、またX線CCDカメラは、JAXA京都大学大阪大学マサチューセッツ工科大学ほかが協力して開発したもので、今後の本格的な観測により多数の成果が期待されています。


図1: 4台のXISによる超新星残骸E0102.2-7219のX線像

図2: XISによるX線スペクトル。横軸がX線のエネルギー(波長)、縦軸がX線の強度を表しています。従来のX線CCDカメラでは見えにくかった500-700eV付近の輝線をはっきりととらえています。

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