銀河ハロー

銀河ハローとは

銀河系というと、渦巻き型の腕、中心部の盛り上がったバルジが思い浮かぶかもしれませんが、その周りを高温プラズマが取り巻いているのではないかということが言われています。このようなガスは銀河を取り巻くハロー状(球状)の暗黒物質の重力ポテンシャルにとらわれて存在していると思われています。Rosat衛星の観測からほぼその存在が確かになりました。満田・山崎研究室では、「銀河の進化」という視点から、宇宙の化学的進化についての研究も行っています。

銀河の化学進化を追う

宇宙の化学的進化を追う上で、ビッグバン以降にできた水素・ヘリウム・リチウム以上の重元素は重要な意味を持っています。なぜならば、それらの重元素は銀河風や星風、さらには超新星爆発などによって引き起こされる原子核反応により生成されるため、重元素のアバンダンス(存在量)を調べる事は、その銀河の歴史を調べる事と同じこととなるからです。これらの重元素量は理論的には超新星モデルから計算されており、観測的には星やホットガスの観測により決められています。超新星はその過程から大別してI型・II型の二つのパターンがあり、前者はそのスペクトルに水素の吸収線が見られず、後者には吸収線が見られるというような区別となっています。I型超新星による生成物を直接見るのは難しいのですが、スターバースト(星生成活発領域)によって作られているハローを観測することでII型超新星によるアバンダンスパターンを見ることができます。このように銀河ハローにはたくさんのサイエンスがあります。

エッジオン銀河の観測

実際に我々はエッジオン(ほぼ銀河を真横から見ている)銀河である近傍銀河NGC4631(z〜0.002,距離7.5Mpc)をX線衛星すざくを用いて観測を行い、この観測から広がったX線ハローを検出し、そのスペクトルからハロー温度・アバンダンスの評価を行い、そのアバンダンスパターンがII型超新星の標準的なモデルと矛盾していないことも確認しました。このようなエッジオン銀河は真横から見ているため、ハロー成分とディスク成分の区別が比較的区別しやすいため、このような観測には適しています。このため、今後も近傍銀河であるNGC253(スターバースト・エッジオン)の観測を行い、更なる研究を行っていく予定です。

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