研究室での生活

私たちの研究室に所属した学生は、授業を受けに東大本郷キャンパスに、研究をしに宇宙研に通うことになります。宇宙研は東京都と神奈川県の境目にあり、若干東京から遠いのが難点です。しかし、宇宙研には以下に挙げるような良い面がたくさんあります。

宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 (JAXA/ISAS):通称 "宇宙研"

2003年10月、宇宙科学研究所(現宇宙科学研究本部: ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)が1つになり、日本で唯一の宇宙航空開発、研究を行う機関が誕生しました。それが、独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA です。
NASDA が、通信・放送・気象・地球観測などの実用衛星の打ち上げ、またスペースシャトルに搭乗する日本の宇宙飛行士たちの活動などを受け持っているのに対し、宇宙研は、科学衛星や惑星探査機を打ち上げ、太陽の活動や月・惑星、ブラックホール、銀河の成り立ちなど、宇宙に関する謎の解明に取り組み、また大気球による大気や宇宙の観測も行う、日本の宇宙科学の総本山と言って良いでしょう。そこで研究出来ることは、宇宙が好きな方にとっては言葉にならない喜びです。衛星の運用を行ったり、各衛星の最新成果が生まれたり、"はやぶさ" や "かぐや" の記者発表が行われたりと、生きている宇宙科学を肌で体験できるのは宇宙研ならではでしょう。ここにいるだけで宇宙に関する様々な情報をリアルタイムで受け取る事ができます。

宇宙科学研究所 (Institute of Space and Astronautical Science: ISAS)

設備が充実し、研究に没頭できる空間

私たちの実験室は数百万もする装置を何台も所有して、すぐに開発が出来る環境が整っており、研究を進めるのに最適な空間です。また、学生一人に一つ以上(修士2年になると二つ以上)の机とパソコンが与えられ、研究に集中できるようにパーティション等で自分だけの空間を作る事が出来ます。パソコンは Macintosh か Linux で、最近では新品のマシンに、大きなモニターが与えられる傾向があります。また必要であればノートパソコンも与えられます。

大勢のX線グループ

宇宙研には同じX線天文学の研究をしている研究者がたくさんいます。

宇宙研X線天文グループ

スタッフ、学生を合計すると50名近くなります。このように同じ研究グループが一つの場所に集合していると、研究の情報交換が非常に容易になるという利点があります。たとえば、天体解析についての手法や、衛星に関する校正情報、実験開発についてのノウハウなどです。また同じX線天文でも研究者によって、銀河中心、銀河系、白色矮星、ブラックホール、活動銀河核、超新星残骸、銀河団、ガンマ線バーストなど、得意分野が異なるため、さまざまなテーマに触れる事ができます。
研究室にはそれぞれ2名以上、合計約30名の学生がおり、同期も多いのが特徴です。年齢が近い人が多いのは、色々な面で良いです。
また電波、赤外、X線グループの合同セミナーが週一回ひらかれており、他波長のグループとの交流もあります。

研究の体制

研究体制としては天体解析、実験開発の一つのテーマに対し、1-3人程度のチーム制 (PD+M2,D3+M2+M1,D1+M1等) で研究を進めます。修士過程では主に実験開発に重きを置きながら、同時に天体解析も進めていくことが多いです。解析もやりたいけど実験もやりたい、という欲張りなあなたに向いています。博士課程では天体解析と実験開発を並行して進め、天体解析で博士号を取る方が多いです。研究成果は主に物理学会、天文学会、応用物理学会などで発表しています。成果次第では国際学会への発表のチャンスがあります。

あなたも我々と一緒にX線天文学の研究をしてみませんか?
ご連絡お待ちしています。